マイクロ波加熱連続製銑法の開発(II) (20kW 集中照射型マイクロ波炉による連続製銑システム)

摘要

製鉄プロセスにおけるCO2排出量低減は緊急の課題である．高炉では銑鉄1 トンあたりコークス約500 kg を消費し，うち約270 kg は燃焼して原料加熱と反応エネルギー供給に消費される．この熱は還元剤 でもあるCO ガスによって供給されるため，高炉では通気性を確保できる高強度な塊状原料が必要であ る．筆者ら1)は粉状原料の使用による高速製銑法の開発を目指し，熱源にマイクロ波を利用した．電気 は化石エネルギー以外でも作れるため電気利用製銑はCO2 排出量を大幅に低減できる可能性がある．ま た電磁波であるマイクロ波は原料内部まで侵入し原料自身が自己発熱するため伝熱律速に縛られない．