Klothoマウスを用いた老化研究最前線

摘要

1997年にヒト老化様表現型を呈するKlotho mutant (変異）マウスが報告され，腎尿細管に 強く発現するKlothoが寿命制御に関連する可 能性が示された報告当初より，Klotho変異マゥスの表現型と リン代謝の恒常性が破綻している慢性腎臓病患 者の疾患症状の酷似が注目されていたが2)，そ の後，Klothoタンパク質（以下，Klotho)がfibroblast growth factor (FGF)受容体と複合体 を形成しリン利尿ホルモンFGF23の共受容体 として機能することが明らかとなり，