多発性骨髄腫に対する新規薬物療法のTDM (therapeutic drug monitoring:治療薬物モニタリング)

摘要

治療薬物モニタリング(therapeutic drug monitoring: TDM)とは安全で効果的な治療を行う ために薬物血中濃度を測定し,適切な薬物投与 量や投与法を設定することである,我々は薬剤 部との協力で分子標的薬や新規薬剤の血中濃度 測定を行い,副作用(adverse event: AE)を回避 して最良の効果を得るための指標を設計する試 みを行っている.本稿では,多発性骨髄腫(multiple myeloma: MM)に対して現在日本で用いられている代表 的な新規薬剤の薬物動態(pharmacokinetics: PK)や薬物相互作用について自験例を交えて解 説する.