化粧品の安全性評価における国内外の動向

摘要

昨今，化粧品などの安全性評価方法を再考しなければいけない状況にある。この理由は「動物実験の3Rs (Reduction ：削減，Refinement ：苦痛の輊減，Replacement ：置き換え）」"の普及に伴うEUにおける化粧品規制である2)。 EUでは動物実験を用いた製品の市場での販売禁止（marketing ban)に続き，2013年3月より，成分の動物実験禁止が施行されてから（testing ban), 6年も経過した。この間に，EUと同様の規制は世界的にも波及し，とめようがない。国際的な経済活動を鑑み，日本でも多くの企業が自主的に動物実験の廃止を宣言しており，いかにして動物実験を用いないで化粧品や医薬部外品（薬用化粧品）の安全性を担保するのかを考えねばならない状況になつている。