情報·知識共有を支援する協調フィルタリングに関する研究－協調フィルタリングの適用箇所拡大にむけた方法の提案

摘要

我々の情報や知識の共有を支援する為に協調フィルタリングは有効な手法と考えられる。協調フィルタリングはユーザの履歴等をデータとして用いて、類似したユーザを発見することで、ユーザ間の情報や知識の共有を支援する手法である。 多くの分野で協調フィルタリングが用いられることで、情報や知識の共有化がいっそう進むことが期待される。 そこで協調フィルタリングの適用箇所を広めるために、Cold Start Problem,処理の高速化,精度の向上という三つの課題を解決する必要があると考えられる。 本研究の目的はこれらの課題を解決する方法の確立にある。 本稿は、Cold Start Problemについては欠損データの推定、処理の高速化については有効なデータの抽出、精度の向上には類似したユーザ間の発見の方法の提案を行った。 さらにこれら提案手法を用いた協調フィルタリングの比較実験を行い、課題に対しての有効性を確認した。