日本発 金型加工最前線－JIMTOF 2006に見る最新金型加工技術：5軸制御立形マシニングセンタ「V22-5 XB」の開発

摘要

5軸加工機、複合加工機の展示会への出品が目立つようになったが、金型加工においてもその利便性が注目される。 金型部品は複数の面を加工するものが多いため、3軸加工機で加工すると金型完成までに、多くの段取り換えが必要となる。 おのおのの段取り作業の時間短縮には限度があり、段取り換えによる精度低下も発生する。 このため、加工リードタイム短縮、精度向上には、段取り削減は最も重要である。 また、金型部品には、工具の突出し量を長くしなければ加工できない深溝、立壁、微小なコーナーが数多く存在する形状があり、工具の剛性不足から加工条件を下げるか、段取り換えをするか、しなければならない。 このことにより金型製作時間は増大し、工具寿命、形状精度、加工面品位も低下する。 そこで加工能率を上げるためには工具と工作物の干渉を避けた割出し加工を行える5軸加工機が必要となる。 当社では数年前V33の5軸機を市場に投入し5軸加工の実績をつくってきた。 さらにワンサイズ小さい金型部品や、精密銅電極分野のニーズに応えるためにV22のラインナップとして、当社製NCロータリワークテーブルを搭載したV22-5 XBを開発した（図1参照）。