亜鉛合金ダイカストの離型力測定

摘要

亜鉛合金ダイカストは、寸法精度、耐食性、機械的性質、めっき性などに優れており、自動車でいえばグリルモールやドアハンドルなどのめっき部品やステアリングロックケース、ドアミラーステーなどの機構部品に使用されてきた。亜鉛合金ダイカストの製造工程において、離型剤の塗布は金型からダイカストを取り出すために不可欠である。しかし、離型剤の残直は上記のようなめっき性や塗装性を阻害し、その前処理として有機溶剤による洗浄作業が行われ、環境負荷を増大させる原因となる。また、離型剤塗布過程でのオイルミストの飛散も作業環境を悪化させる。したがって、離型剤なしでダイカストができれば多くのメリットが期待できる。そこで、ダイカストの離型性に及ぼす離型剤塗布の影響について調査した。