金属－樹脂異材接合技術の動向

摘要

輸送機器産業において軽量化は長年の課題であり、常に主要開発テーマとなっている。最近の軽量化のトレンドとして、金属部材の樹脂への置き換えが盛hに進められていることは周知のとおりであろう。すべての金属部材を樹脂に置き換えることは不可能であるため、必ず金属と樹脂の接合部分が存在することになる。例えば自動車で言えばピラー、ビームやワイヤハーネス部、輸送機器産業以外においても、スマートフォンの内部配線やイオン電池電極の実装などである。そのため、金属と樹脂の隣接部分を強固に接合する技術が必要不可欠となっている。ボルトやリベットによる機械的締結や接着剤を使用した化学的接合では工程や処理時間が増えてしまうため、金属と樹脂を直接接合する技術が脚光を浴びており、さまざまな研究開発が進められている。