海外事業、問われる経営力:依存度高い中国市場に変調

摘要

ヨーロッパの金融危機が新興市場を直撃し、世界経済を大きく下振れさせている。特に2ケタの高度成長を続けてきた中国市場が変調し、内外一体市場化した塗料業界に強い危機感を生み、グローバル展開の節目（調整局面）に入ったとの認識にある。「これまで経済成長の波に乗って一本調子で伸びてきた海外事業は、ここで抜本的に基盤からマネージメントカを高める必要がある」（日本ペイント·酒井健二社長）と、グローバル経営の実力が試される段階に突入した。