しごき深絞り円筒紙容器製造のための縁カール成形機の試作と成形実験

摘要

前報で，しごき深絞り法によって継ぎ目のない紙容器が成形できることを示し，成形品が各種の飲食用容器に期待できるものであることを述べた．しかし一般に，紙容器には強度の向上，口当たりのよさ，端面からの異物の染み込み防止，紙切口粉対策などのため，容器の口辺に巻き（カール）をつけなければならない．しごき深絞り円筒容器についても縁をカール成形する必要がある．しかし，その縁は通常の胴貼り合せ紙容器と異なり高密度化·硬質化しているので，巻き込むことが難しくなっている．そこで，新たにカール成形機を設計·試作し，成形実験を行って有用性を確かめた．