建築分野でのマグネシウム合金の技術開発と適用事例

摘要

マグネシウム合金の実用金属中最軽量という特徴が評価され、建築材料への適応が始まっている。建材の中でも天井部材ではすでに実績がある。内装の化粧パネルや床パネルなどへの適応も視野に入れた新たな展開が検討されている。現在採用されている建材向けのマグネシウム合金板には後述するエキスパンションジョイントがある。このエキスパンションジョイントにはL字に曲げたマグネシウム合金板を使用されている。エキスパンションジョイントは最長で1.8m（図1）。この長さのマグネシウム合金をL字に曲げるにあたり当社独自の技術マグネシウム合金用ロールフォーミング装置を用いている。加工形状としては簡単な部類であるL字曲げから始めているが、今後、より複雑な形状、たとえば深い山型や、コノ字、ハット型などの成形を行うことも検討している。より複雑な形状の成形ができるようになれば天井や床や壁面の化粧パネル板への適用の可能性が開かれてゆく。