続·材料トラブル調査ファイル②自動改札機用EU製ロールの切符搬送不良事故

摘要

25年前,パリの地下鉄で初めて自動改札機なるものを通り，ホームに降りた。 黄色い切符の裏側に数mm幅の帯状の磁性体微粉末が塗布されており，初めて見る鮮やかな黄色の自動改札用切符に強烈なハイカラな印象をもった。 ところで，国内，特に大都市およびその近郊においては自動改札機の普及は，ここ数年目覚しいものがあり，乗降客の多少にかかわらず，ほとhどの駅に設置されている。 これらの自動改札機は，切符や定期券の裏側に記録されたさまざまな磁気データを約0.6秒というきわめて短時間内で判別し，回収もしくは乗客に返却する機能を有し，各鉄道会社の人件費削減と不正乗車を完璧に防ぎ，コストダウンの重要な担い手になっている。