木質バイオマス発電の動向と課題

摘要

バイオマス発電はバイオマスを燃料として利用する発電方式である。燃料となるバイオマスは間伐材、下水汚泥、生ゴミ、家畜排泄物など様々なものがある（表1）。バイオマス発電には直接燃焼する方法とガス化もしくは液化して発電燃斜に利用する方法がある。直接燃焼方式では、木材、農業廃棄物、黒液などを直接ボイラーで燃焼して蒸気を作り、蒸気タービンを回して発電する（図1）。木材類は輸送と貯留を容易にするため、圧縮·成形してペレット化して使用されている。日本における発電規模はおおむね数MW以下の小規模発電が主流となっている。燃料の含水量が多いため発電効率は10～30％で、燃焼にはバッチ式では固定床炉（火格子）とストーカー炉、連続式ではロータリーキルン炉と流動床炉が使用されている。