材料研究から見た省エネルギー窓の進化と今後の進展等

摘要

日本のCO2の排出量の推移を産業部門，運輸部門，民生部門に分けて見てみると，減少 に転じている産業部門と運輸部門に対して， 民生部門は依然として増加が続いており，そ の排出量削減が急務となっている。この民生 部門のエネルギー消費の中で，冷暖房負荷は 3割程度を占めているが，この冷暖房負荷に 大きな影響を与えるのが窓で，窓の高機能化 による冷暖房負荷の削減は，大きな伸びしろ のある省エネルギー技術として期待を集めて いる。そこで，r本稿では，新材料の開発という観点から，窓の省エネルギー性能がどのよ うに向上してきたか，また今後何が望まれるかを解説する。