国内エチレン生産能力変わらず:主要石油化学製品生産能力調査より

摘要

経済産業省がこのほどまとめた「我が国の主要石油化学製品生産能力調査結果（2013年12月末時点）」によると，エチレンは2年連続で横ばいとなったほか，芳香族炭化水素やオレフィン誘導品においても大幅な増減はみられなかった。ただ，今年5月に三菱化学が鹿島事業所のエチレンプラントを1基止めるのをはじめ，2016年までに15基あるエチレンプラントのうち3基が停止する。ポリエチレンや塩化ビニル樹脂などの汎用石化製品は，中国，中東，米国品との競争は激しさを増し，安価なシエールガスを原料とした米国でのエチレン生産に乗り出す企業もあり，国内の石化製品の生産能力縮小は加速してくると思われる。