油価上昇のなか注目されるOPEC総会協調減産延長の可能性も乱れる産油国間の関係

摘要

OPECは、11月30日に本部のあるオーストリアのウィーンで第173回通常総 会を開催する。焦点は、2018年3月末まで実施している非OPECとの協調減産の 更なる延長であるが、総会を前にOPEC関係者は協調減産の更なる延長を示唆した。それだけに、石油産業関係者は、減産延長の公算が大きいとの考えを示している。今年1月から開始された協調減産は、5月25日に第172回通常総会で6月30日 までの減産を2017年7月1日から2018年3月31日までの9カ月間延長する ことで合意した。第172回総会では、約8年振りとなった2017年1月からの 120万b／d減産の3，250万b／dの遵守状況を確認して延長を決めている。第172 回の総会では、ロシア等の一部非OPEC産油国も、OPECと協調して、同期間、減 産を継続することを表明した。一部の石油産業の関係者は、概ねOPECと非OPECの協調減産は順調との見方を示しているが、総会の行方が気になる。