大変貌する内外の石油化学企業:シエール·ガス革命の影響は石化にも

摘要

米国を震源地とするシュール·ガス革命は、世界の産業地図を大きく変貌させようとしている。米国国内の天然ガス価格は、シュール·ガス革命により、21世紀初頭の百万Btu当たり15ドル（石油換算1バレル90ドル）から2ドル（石油換算1バレル12ドル）まで大幅に下落した。米国の石油化学企業は、基本的に天然ガスの成分の一つであるエタンを原料とし、日本の石油化学企業は、原油から精製されたナフサを原料としている（図表1）。