月刊不織布情報創刊500号記念特集2

摘要

わが国で不織布の生産が開始されて半世紀以上の時が過ぎました。当初は芯地の生産が中心でしたが、新た な生産方法が誕生するとともに不織布の用途はすそ野を広げ、現在ではフェースマスクや紙おむつなどの生活 雑貨から医療、土木建築、農園芸、自動車·航空機、産業資材などあらゆる分野へ参入し、不織布産業は着実 に成長·発展してきました。近年発生した未曾有の大災害においても、そこで活動する人たちの生命を守る保 護服や土地を除染する現場などで不織布製品が活躍しました。それらはメディアを通じて広く紹介され、“不 織布”は多くの人々の目に触れて一般への周知がさらに進みました。その一方で海外、とくに中国をはじめと するアジア諸国の台頭や大手企業の合併·買収による業界再編などもここ数年動きが激しく、日本の不織布 メーカーにとって厳しい状況であることもいぜh否めませh。しかし、不織布の素材としての底力は今後も多大な可能性を持つと確信しており、国内でも積極的に開発を進めているお話もお聞きするところであります。