PD患者の在宅療養支援における電話対応システムの構築について ?腹膜透析トラブル対応マニュアルの有用性?

摘要

末期腎不全の治療の1つに腹膜透析（PD)がある。 小児では，血液透析に必要なシャントの作製が難しい こと，成長のためにできるだけ栄養;を摂取する必要が あること，家族との愛着形成や集団生活を送ることで の成長発達を促す必要があるなどの特徴からPDを選 択することが多い。2009年の日本透析医学会の統計を みても，15歳未満の末期腎不全患者の86.4%がPDを 行っている。小児にPDを導入する場合，多くはキー パーソンである家族にPDの知識や手技を指導し，在 宅で治療を継続する。在宅でPDのトラブルが起きた 場合には，家族がそのトラブルを発見し初期対応をし なければならない。しかし，対応には専門的知識が必 要であり，生命にかかわることもあるため，家族の心 理的負担は大きいと考える。