腎機能障害を伴った下大静脈·腎静脈血栓症に対し血栓除去術を施行した1例

摘要

一般的に下大静脈血栓症に対する治療には，軽症例ではwarfarinの経口投与，未分化heparinやurokinaseの静脈内投与などが行われることが多いが，急性期で静脈のうっ滞の強い症例には，カテーテルによる血栓溶解療法や外科的血栓除去術が必要となる．今回われわれは，下腿浮腫，腎機能障害にて発症した，長期カテーテル留置が原因と考えられる広範囲血栓症を経験したので報告する．