原因不明消化管出血の診断ICCEのコンセンサスを中心に

摘要

原因不明消化管出血（OGIB）とは上下部消化管内視鏡を行っても原因が判明しない消化管出血のことで，一般臨床の場では全消化管出血の約5％で起こる．カプセル内視鏡（CE）とダブルバルーン内視鏡の開発によって小腸病変由来の出血の診断が飛躍的に進歩した．0GIBを契機にCEで発見された出血源をみると，欧米ではangiodyspLasia,静脈瘤などの血管性病変がめだつのに対し,国内ではびらh．潰瘍といった粘膜病変が多くみられ，そのほかCrohn病や小腸腫瘍も認められる．現状では約半数がカプセル内視鏡により原因不明消化管出血の治療法が定まると推測される．O由Bの診断や治療のアルゴリズムにはカプセル内視鏡とともにダブルバルーン内視鏡の役割が大きい．