レチノィドと緑茶カテキンとの併用による 癌治療効果の相乗的亢進

摘要

1990年Hongらは，頭頸部癌術後の患者に13-CIS-retinoic acid(13マな-RA)を投与すると，二次 癌の発症が16.6%(コントロール群24%に対し 13-m-RA群4%)減少したと報告した以来レ テノィドはCancer chemopreventive agentと よばれている.これに続いて新しいレチノイド誘 導体の合成研究，いろいろな癌種に対する臨床研 究などが進められたが，レチノイドの強い副作用 のため，いまでも投与は限られている，レチノィ ドの副作用に配慮し，著者らはレチノイドと同様 に発癌プロモーション活性を抑制する力副作用 がない緑茶カテキン(一)-epigallocatechin gallate (EGCG)に注目した.