抗生物質はこラ使う！ その新しい考え方…フォーカス不明の発熱を中心に

摘要

フォーカス不明の発熱患者の中には診察所見だけでは診断できない細菌感染症が含まれており，その代表として尿路感染症とoccult bacteremia があげられる．従来から発熱時の尿検査の重要性が強調されているが，occult bacteremiaについては日本ではまだ認知度が低い．米国では，フォーカス不明の発熱児が受診した場合，白血球数が15，000/muL以上の患者ではoccult bacteremiaを想定し，抗生物質を投与するガイドラインが作られている．抗生物質適正使用のためにも日本で同様のガイドラインが必要と考えられる．