閉塞性大腸癌の予後は,一般に非閉塞性大腸癌に対して不良とされるが,根治的手術が施行されれば同等であり,根治性を高めるためには術前減圧の管理が重要となる.高い根治性を目的としたbridge to surgery (BTS)の術前減圧の効果は高く,また患者のQOLも向上するた め臨床的意義は大きい.大腸ステント留置の短期成績から安全性と有用性は示されているが,大腸ステン卜の 長期的な予後に及ぼす影響についてはまだ明確とはなっていない.閉塞性大腸癌を対象とした補助化学療法の有用性の有無についてのエビデンスはないため,現状では補助療法 の適応は最終病期に準じて選択される.
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