腸間膜に発生したCastleman病の1例

摘要

Castleman病は，1956年に．Castlemanらによって縦隔に発生したリンパ節の過形成として初めて報告されたリンパ増殖性の疾患である．縦隔や頸部に多く発生し，腸間膜発生例はきわめてまれとされている．今回，腸間膜に発生したCastleman病の1例を経験したので報告する．症例：59歳，男性.主訴：とくになし.既往歴：1996年に胆石症にて胆嚢摘出術，1998年に虫垂炎にて虫垂切除術を施行した．現病歴：1999年7月，検診時の腹部超音波検査にて後腹膜腫瘍を指摘され，精査目的にて当科に入院した．入院時理学所見：発熱，倦怠感などの自覚症状は認めなかった．腹部に腫瘤を触知しなかった．