関節リゥマチにおけるC反応性蛋白とDダイマーの相関および深部静脈血栓症の検討

摘要

関節リウマチ(RA)は全身の関節炎を主病変とする 炎症性疾患である.疾患活動性が増悪するのに伴い，指 標の一つであるC反応性蛋白(CRP)が上昇するのは 周知の事実である.深部静脈血栓症(deep vein thrombosis ： DVT)は 年々増加しており，特に下肢人工関節全置換術では発生 率も高く，肺塞栓症(pulmonary embolism ： PE)を引 き起こす原因となる.術後PEの90%以上はDVTに 由来するといわれている.米国ではPEによって年間 約20万人が死亡しているとの報告があり,手術後に生 じるDVTやPEが深刻な合併症であることは常識と なっている.アジアにおいても，整形外科における下 肢手術で4~62.5%と報告されている.そのため DVTを予防することは非常に重要である.今回，RA 患者を対象にCRPとDダイマーの相関およびDVTと Dダイマーについての検討を行ったので報告する.