ガラス製マイクロ光学デバイス成形型用GC／VGCF複合材料の開発

摘要

成形型材として一般に使用されているWC，SiCと比較した場合，GCは室温でのじh性が低いため，連続成形時には，エッジ部にチッビングなどが起こり易く型寿命は短い．また，通常ガラスモールド成形において，ガラス素材の加熱および冷却は，成形型からの熱伝導により行われるが，GCは熱伝導率が低いことから，加熱·保持にかかる時間が長くなり，さらに，冷却速度を遅くしなければならないため，成形サイクルタイムが長くなってしまう．つまり，GCを成形型として使用するには，強度，じh性，および熱伝導率の改善が必要不可欠である．そこで本研究では，GCの機械的性質·熱的特性の改善を目的として，高強度·高熱伝導率を有する気相成長炭素繊維（Vapor Grown Carbon Fiber：VGCF）をフィラーとしたGC／VGCF複合材料を作製し，ガラスとの濡れ性，機械的性質，および熱的特性を調査した．