ドアトサピタニの生態と防除

摘要

トマトサビグニは、日本では1986年に沖縄県で初めて発生が確認された侵入害虫である。 海外では1916年にオーストラリアで初めて報告され、1940年にアメリカ大陸、1941年にはヨーロッパ、束アジアでは1979年に中国で発生が確認されている。 現在ではオセアニア、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカの亜熱帯地域およびその周辺を中心に全世界に分布している。 日本でも1980年代後半から1990年の初めにかけて全国に分布を拡大した。 この害虫は侵入当初、大きな問題となっていなかったが、近年減農薬栽培やマルハナバチを利用している施設栽培で多発し大きな問題となっている。 また、2006年に有機栽培の促進に関する法律が施行されたが、トマトにおける有機栽培の促進にとって今後大きな問題となる可能性がある。