大阪府立大学に整備された植物工場研究拠点

摘要

平成20年9月に経済産業省が打ち出した「新経済成長戦略」の改定を受けて「農商工連携」の象徴的な事業として、植物工場の普及.拡大を図るという国の意向が示された。さらに具体的な動きとして農林水産省総合食科局長と経済産業省地域経済産業審議官の研究会である「農商工連携研究会」が発足し、植物工場の普及.拡大に向けて課題の整理と、その対応について検討する「農商工連携研究会植物工場ヮーキングダル1プ」が設置され、政策提言と植物工場普及拡大に関する報告書(tlttpy/www.metl.go.jp/press/に0090424004/20090424004-3.pdf)がまとめられ平成M年4月に公表された。その3年前に、日本学術会議の第19期農業環境工学研究連絡委員会(橋本康委員長)において、すでにその対外報告書「気候変動条件下および人工環境下における食料生産の向上と安全性」"で今日の食料生産を取り巻く環境に鑑み植物工場の重要性と植物工場が担うベき役割について明確な提言を発信している。その予測どおり、わが国においては気候変動のみならず、急速に進む社会の高齢化、あるいは環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加問題など食料を取り巻く環境はますますその混迷度を増している"その課題解決に大きく貢献できる植物工場を国家プロジヱクトとしてスタートしたことは大きく評価できる。