メピコ^トクロリド液剤利用 によるブドウの着粒増加の効果と新梢管理作業の省力

摘要

ブドウはつる性の樹種であり新梢、副梢とも旺盛に伸長するため、同化産物を効率的に果房に分配し、樹形を整えるための新梢管理に多くの労力を必要とします。有核栽培では樹勢を落ち着かせ、着粒を確保することが栽培上、もつとも重要となります。近年ではジべレリン、ホルクロルフエニュロン、ストレプトマイシン剤といつた植調剤の普及によつて無核栽培が主流となっており、着粒の確保は比較的容易となっています。しかし、無核栽培では有核栽培に比べて樹勢はやや強勢に維持される事例が多くなつているため、品種や開花期間の気象条件によっては花振い(落蕾)が発生し、収量、果房品質に大きな損害となります。また、樹勢の強化にともなっては、新梢の摘心や副梢管理といつた作業労力の増大も考えられます。