青森県におけるリンゴぅどhこ病の 発生動向と防除対策の変遷

摘要

近年、温暖化などの気象変動にともない、青森県のリンゴ栽培を取り卷く環境にも変化がみられている。平成二七年を例に取ってみると、三月以降の気温が高く推移したため、「ふじ」の開花は平年よりも九日早い四月一一九日となつた。さらに四月下旬から五月上旬には夏日を五日記録するなど気温の高い日が続いたため、開花からわずか六日の五月五日には落花日を迎えた。また、五月から六月にかけて降水量が少なく、干ばつ気味で推移した。このように近年の気象条件において、春季に高温-少雨とい、つ状況がしばしばみられており、このような干ばつ傾向の中でリンゴうどhこ病の発生が目立つようになつてきた。ここでは、うどhこ病の発生生態について触れるとともに、本県における発生動向と防除対策の変遷について紹リンゴうどhこ病は絶対寄生菌であるPodosphaera Irtucotnchaを病原とし、葉や新梢、果柄などに発生する。病原菌は芽の中で越冬し、発芽期から開花期にかけて花そう,葉そうに寄生し全体が白い粉状の胞子で覆われ奇形化する(写真①)。