Chronomoduiationを応用した少量分割5-Fluoroutacil,Levofolinate Calcium，Cis－Platinum療法が奏効した高齢者進行胃癌の1例

摘要

患者は83歳，男性。 腹痛と嘔吐を主訴に入院した。 胃内視鏡検査，腹部CT検査にて大動脈周囲リンパ節転移を伴う胃体下部の巨大な2型胃癌を認めた。 幽門狭窄により経口摂取が不能ごあり．paclitaxel投与を行つたが嘔吐とリンパ節転移は改善しなかった。 少量分割5-fluorouracil,levofolinate cakium,cis－platinum（FLP）療法をchronomodulationを応用し，夜間に施行した。 重篤な副作用を認めることなく4サイクル終了後にpartialresponse（PR）を得て経口摂取が可能となり，5か月間PRを維持している。 chronomodulationを併用した少量分割FLP療法は高齢者においても有効であり1重篤な副作円を認めることなく安全に施行可能だった。 本症例は,経口摂取不能な高齢名の高度進行胃癌へのChrnomodula－tion併用少量分割FLP療法の可能性を示唆すると思われた。 さらなる臨床試験が期待される。