チタニア系軽油超深度脱硫触媒の開発

摘要

環境省中央環境審議会は，大気環境改善対策として，ディーゼル排気ガス中の窒素酸化物，粒子状物質の低減のための規制を強化し，ディーゼル車の排気後処理装置を十分に機能させるための軽油中の硫黄分を50ppmレベルにまで低減することを当初の計画より2年前倒しして2004年までに実施する方針を決定した。 この方針に対して，石油精製各社は，さらに1年前倒しして2003年春には50ppmの低硫黄軽油の生産体制を整えた。 また，新聞報道によると，業界団体である石油連盟は，段階的に硫黄分を10ppm以下（サルファーフリー）にする方針を固め，2005年には一部を，遅くとも2008年には超低硫黄軽油に全面的に切り替えるよう加盟各社に要請すると報じられており，軽油脱硫装置の経済性を向上させるためにも，脱硫触媒は更なる高活性化が求められている。