(D029)低合金 TRIP 鋼のフェライト粒内に残留するオーステナイト相の安定性と加工誘起マルテンサイト変態挙動

摘要

残留オーステナイト(γR)の変態誘起塑性(transformation induced plasticity : TRIP)を利用した低合金 TRIP鋼は、優れた強度-延性バランスを有することから自動車用構造部品鋼材として実用に至っている 1)。低合金 TRIP 鋼の組織的な特徴に、等軸フェライト(α)領域とベイナイト領域それぞれに γR が存在している点が挙げられる。