(S208)X 線回折法による鉄鋼材料の定量評価法の検討(マルテンサイト鋼の物性値に関する研究-2)

摘要

鋼板の強度や成形性などを向上させるには、添加元素や組織の制御が重要な役割を担う。したがって、材料特性の発現機構を分析評価することが必要になる。組織評価法の一つとしてX 線回折（XRD）法は、残留γ量や残留γ相中の固溶C 量などの定量値が得られる有力な分析手法である。一般的なXRD は表面数10μm程度の情報であるのと、集合組織の影響により結晶相定量値の精度が低下するなどの特徴に注意する必要がある。本報告では実験室のXRD（Labo-XRD）と放射光設備のXRD（SR-XRD）を用いて、鉄鋼材料中の各種定量解析法を検討する。