(S014_2)廃ニッケル水素電池の高温溶解処理による有価金属の回収

摘要

近年の技術の進歩により、現在ではコンピュータ、携帯電話などほとんどのデバイスが持ち運びできるよ うになり、それにともなう形状変化に順応性のある電源が求められ、これに対応するために充放電可能な二 次電池に関する技術は、ここ20 年ほどで大いに進歩した。そのなかで代表的な二次電池であるニッケル水素 電池はハイブリッドカーの蓄電池に利用されている。人々の環境に対する意識が高まるとともにハイブリッ ドカーの需要が増え、将来搭載されている電池の廃棄量が増えると予想される。ニッケル水素電池は正極に 水酸化ニッケル、負極にランタン(La)、セリウム(Ce)などの希土類金属を含んだ水素吸蔵合金(Ni-MH)が用い られており、有価金属を多く含んでいるため、廃棄電池から回収し リサイクルすることが必要である。本研究では、ニッケル水素電池 の負極材に使われているNi-MH を様々な条件下で溶解し、有価金属 であるニッケル、希土類金属を分離、回収することを目的とする。