(S248)電気亜鉛めっき鋼板の外観，結晶形態に及ぼすポリエチレングリコール予備吸着の影響

摘要

電気Znめっき鋼板の明度，光沢，プレス成形性は，Znの結晶形態に依存するため，その形態を制御することが重要である。そのため電析Znの結晶形態に及ぼす電解条件の影響についてこれまで多数研究されている。本研究では，実操業で適用し易いという観点から，ポリエチレングリコ一ノレ(PEG)の予備吸着により電析Znの結晶形態を制御することを検討した。本方法では，PEGを電解液に直接添加するのではなく，電析前処理の段階でPEGを含む別の槽の水溶液に鋼板を浸漬し，7水洗後，PEGを添加していない溶液において電析を行なう。この手法では，電析前に鋼板の表面にPEGが吸着し，その後のZn電析でZnのエピタキシャノレ成長が抑制され，電析Znの結晶形態が変化することが期待される。