高Cr 耐熱鋼の溶接部のクリープ強度に及ぼすボロンの影響Effect of Boron on Creep Strength of High Cr Heat Resisting Steel Welds

摘要

高Cr フェライト系耐熱鋼はクリープ強度に優れるため、高温構造部材として広範に使用されているが、 高温、長時間使用では、細粒HAZ に生じるType-IV 損傷による溶接部のクリープ強度低下が問題となって いる。著者らは、低窒素としボロンを添加した9Cr-3W-3Co-VNb 鋼において、HAZ に細粒組織が生じず、 溶接部のクリープ強度が改善されることを見いだした1)。そこで本研究では、他の成分系の高Cr 耐熱鋼に ついて、溶接部の組織とクリープ強度に及ぼすボロンと窒素の影響を調査した。 2. 実験方法 放射線透過検査と磁粉探傷検査を行ったが、溶接欠陥は観察されなかった。