3000 トン自由鍛造プレスによる25mm 厚鋼板の試作（実機による超微細粒組織鋼の創成－１）

摘要

金属材料の結晶粒を微細化するには，塑性加工によって巨大なひずみを蓄積させることが不可欠であるが，同時に所定の形状に仕上げることも要求される．よって，塑性加工によって，内質と形状を同時に制御した形質制御の考えが必要である．そのためには，数値シミュレーションと実験を結合した研究手法により，加工の進行に伴うひずみの蓄積とその空間分布による組織および特性の変化を明らかにし，超微細粒組織形成の予測技術を構築することが重要である1)．そこで，本報告では，Fig. 1 に示したコンセプトに従い，超微細フェライト（α）粒組織を有する25mm 厚以上の鋼板創成を例題に設定し，実機の自由鍛造プレスを用いた形質制御の可能性を検討し，方案の妥当性を検証した．