粉末より作製した超微細複合組織鋼の静的引張変形挙動

摘要

強度一延性バランス向上の手段の一つとして、結晶粒微細強化と複合組織強化を組み合わせた材料研究が行われているl）0単十組織鋼のデータベースとマイクロメカニクスを用いたフェライト（F）銅とフェライトパーライト（FP）鋼の予測計算結果では、結晶粒径が2μm以下に微細化されるとFP鋼はF鋼に比べて強度、延性ともに向上する。 これに対して、低炭素鋼を用いて強加工により結晶粒微細化を行うと、フェライト粒径が2μ m以下になると組織がFPからフェライトセメンタイト（FC）に変化するため、超微細FC鋼は結晶粒微細化によって強度は著しく上昇するものの、FP鋼と比べて第二組織の体積率が減少することで延性向上の点で課題が残されている。 そこで本研究では，2種類の粉末を用いることでフェライト結晶粒径が2μm以下の超微細粒FP鋼の作製を試み、その静的引束変形挙動について検討を行った。