好酸球増加症候群 好酸球性膿疱性毛包炎(EPF)

摘要

好酸球性膿胞性毛包炎(eosinophilic pustular folliculitis ： EPF)は，1970年太藤らにより提唱された新たな疾患単位である.臨床的に啊面などを中心に，毛包一致性のそう痒性丘疹，無菌性膿疱が環状ないし局面状に遠心性に拡大するもので，病理組織学的には毛包脂腺系好酸球の浸潤を伴う滲出性炎症を認める.日本人を中心に報告されてきた比較的まれな皮膚疾患であるが，IV感染との関連が指摘されて以降，欧米からの報告が相次ぎ，病態的に注目を集めるようになった.その観点から本症は太藤が最初に報告した古典型EPFとHIV関連型EPFに分類されるようになり（児型も提唱されているが，その独立性には異論が多い)，臨床像にも若干の差異がある.