内視鏡治療後出血に対する内視鏡的止血

摘要

胃癌に対する内視鏡治療法として胃癌治療ガィドラインには内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection: EMR)と内視鏡的粘 膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection: ESD)が併記されている. しかし，EMRで は'リンパ節転移の可能性が極めて低い腫瘍を 一括切除する'という適応の原則に関し，切除 径，潰瘍瘢痕などの線維化，病変の占拠部位な どの種々の制約があるのに対し，ESDでは高率 に一括完全切除が得られるため，現状では多く の施設でほとんどの病変に対しESDが施行さ れている.そのため，本稿ではESD後出血を対 象とし解説する.