3,052人の外来患者を対象としたアンケ一卜調査の結果からみえてくるビスフォスフォネー卜連日製剤?1週間製剤?1力月製剤に対する患者の嗜好性について

摘要

高血圧や糖尿病などの生活習慣病の治療では， 脳卒中や心筋梗塞，腎不全など，予後不良な合 併症の予防が治療目標となる. 骨粗鬆症につい ても同様であり，骨折，特に，寝たきりに直結 し，生命予後も悪化させる大腿骨頸部(近位部） 骨折の予防が重要な治療目標となる.ビスフォスフォネート製剤であるァレンドロ ネート，リセドロネートは，大腿骨頸部骨折を 含む，各種の骨粗鬆症性骨折に対する予防効果 が確認されている，優れた骨粗鬆症治療薬であ る.しかし，起床時に十分量の水で服用し，服用後30分間は横にならず，飲食を避けるとい う服用方法をとる必要があること，上腹部痛を 中心とする消化器系副作用があることなどの問 題点も有している.ビスフォスフォネートに続 いて実用化されたラロキシフェンは，服用に関 する注意事項がなく, 消化器系副作用が少ない などのメリットを有している.