腎障害のバイオマーカーの進歩と展望

摘要

この10年間，腎障害の新しいバイオマーカーが多数提唱されてきた.その大部分は急性腎障害(acute kidney injury ： AKI)において増加する尿 中バイオマーカ一である.そのなかでもとくに， 尿中kidney injury molecule-1(KIM-1)，inter-leukin-18(IL-18), liver—type ratty acid-binding protein (L-FABP), neutrophil gelatinase-associated lipocalin(NGALまたはLCN2)については臨 床研究の成績が多数報告されており，AKIの早期 診断や確定診断に有用ではないかと期待されてい る.