保持型ロボティックユーザインタフェースによる情報提示法の研究

摘要

現在，人が情報世界に対してインタラクションをするための手段としてGraphical User Interface (GUI)が広く普及している．GUIを使用したパーソナルコンピュータを例とすると，キーボードやマウスを用いて情報世界に対して入力を行い，その結果がグラフィックとしてディスプレイに出力される．これは間接的に情報世界とインタラクションをするものであり，人が生活している実世界に存在するインタフェースとはかけ離れたものだと言える．これに対し近年では，より直接的にあるいは直感的に情報世界とのインタラクションを可能とするような実世界指向インタフェースの研究が活発に行われている．本研究では，手で持って操作する保持型のRUIを用いて，実世界の側のRUIロボットの視覚情報の出力装置－ディスプレイ－としての側面に着目したシステムの開発を行う．また，VR空間には汎用性のある物理シミュレーションエンジンを実装し，物理モデルの世界からの力覚提示を通じてインタラクションすることも可能となるシステムを構築する．