複合発振型電流共振コンバータ用パワーデバイスの応用：制御性に優れた複合発振型電流共振コンバータの回路の動作原理と専用パワーデバイス(F9221L)の特徴、応用例を紹介

摘要

近年、スイッチング電源への要求は、小型、軽量だけでなく省エネ、高力率が求められており、各種の変換方式が提案されてきた。 その中で、複合共振方式が従来の変換方式と比較して効率、ノイズに優れているという点に注目され実用化されている。 しかしながら、軽負荷で効率が悪化し、無負荷状態でも損失が数ワット発生する。 したがって、待機運転時には省エネ対策として補助電源が必要となり、小型化の妨げとなっている。 そこで、当社では複合共振のメリットを活かし、かつ電源設計のしやすい制御性を有した（PWM制御と自励制御を組み合わせた制御方式）、複合発振型電流共振コンバータを新たに開発した。 また専用パワーデバイスとして、補助電源なしで待機運転可能な省電力、高力率対応のスイッチング電源を容易に設計できるM-POWERシリーズF9221Lを製品化したので、回路の動作原理とF9221Lの説明、および応用例を紹介する。