環境負荷少ない潤滑油の再生－使用済み潤滑油リサイクル実態調査

摘要

最近まで、われわれの社会は大量消費·大量廃棄が当たり前に行われてきた。 しかしこうした社会活動や生活様式は、自動車の排ガスによる大気汚染、生活排水による水質汚濁、さらに地球温暖化やオゾン層破壊、酸性雨など、地球規模での環境負荷が問題とされるようになった。 そこでこれまでの大量消費·大量廃棄型社会から、できるだけ廃棄物を減らし、使えるものは再利用する「循環型社会」への転換を迫られている。 こうした社会的な動きを受けて、潤滑油についてもリサイクルへの積極的な対応が求められることになった。わが国における使用済み潤滑油は、燃料油へのリサイクルが主要な再資源化方法となっている。 しかし、産業廃棄物として無駄に焼却されているものも多い。 また、使用済み潤滑油を燃料油に使用する際には、環境に配慮した適正処理が必要だ。 そこで、国内の使用済み潤滑油リサイクルの実情に即して、より環境に配慮したリサイクル推進に必要な情報を収集し、使用済み潤滑油の適正なリサイクルの普及を図ることを目的に実態調査が行われた。