展伸材プロセス技術開発の動向

摘要

1980年以後，アルミニウムは，構造材として広く使われるようになった。過去10年では自動車分野，電気関連での需要の伸びが顕著である。また，国内外での鉄道の開発により，車両関連の適用も拡大している。一方，それに適用される展伸材プロセスに大きな変化はなく，圧延加工（Roll），押出加工（Extrusion）そして鍛造（Forge）である。2007年の統計によると，すべてのアルミニウム工場製品の出荷実績は444万トンで，展伸材では，それぞれ，圧延136万トン，押出97万トン，鍛造5万トンである。国内で，鉄を1億トンとすると，比重を考慮して，10分の1程度に需要は拡大してきている。しかし，リーマンショック後は，中国等新興国の進出にょり，国際競争力で苦戦を強いられており，特に，設備投資が比較的安価でプロセスによる差別化が難しい押出は，国際市場では厳しさを増している。