ECAE加工したAZ31マグネシウム合金の引張特性に及ぼすミクロ組織因子の影響

摘要

本研究でほ，マグネシウム合金の強度および延性に影響を没ぼすミクロ組織因子を明らかにすることを目的として，ECAE加工条件が集合組織をほじめとするミクロ組織に及ばす影響，それらの組織条件が引張特性に及ばす影響についそ調べた結果，以下の結論を得た。 （1）ECAE加工で形成されるミクロ組織ほ加工温度が低いほど微細な結晶粒が形成されるが，低加工回数では不均一性が増す。 この不好一性は特に低加工温度において顕著に生じる。 啓一微細な組織を得るためにほ，低加工温度にて多回数の加工を行う必要がある。 （2）as-ECAE材を引張試験した結果，250℃－4パス材では0.2％耐力ほ低いものの35タすの最も高い伸びを示し，素材の押出材より延性が向上する。 そのような試料でほ，均一な組織とともに，基底面が押出方向に対して450傾いた配向を示す。 その結果，押出方向に引張試験した場合にほ底面すべりが生じやすく，0.2％耐力は低いものの高い伸びを示す。 一方，300c加工材でほ，基底面が押出方向と平行に配向するため0.2タ摘寸力が高く，伸びが小さい。 本検討合金でほ，結晶方位依存性が粒径依存性より強く，引張強さおよび0.2タす耐力に関して，結晶粒径が均一な試料では伸びも集合組織とよい対応を示す。 （3）200℃－8パス材に充分な焼なましを施すことにより，特定方位への集積ほ弱まる。 そのような試料でほ，焼なまし温度の上昇に伴う粒径（d）の増加とともに0.2％耐力（0.2）が低下し，0.2＝30＋0.17d~（1/2）のホール べッチ則に従った明瞭な粒径依存性を示す。 　 本研究の一部ほ文部科学省科学研究補助金 基盤（A）婚儀番号11305049），特定領域研究（B）「高性能マグネシウムの新展開」（課題番号11225101）の援助により行われたものである。