軌道検測車に搭載可能なリフトオフを有する検出コイル交差配置形レール遊間センサ

摘要

鉄道は大量輸送できる重要な公共交通機関であり,安全運行のために,種々の軌道管理がなされている。 なかでもレール遊間の測定は脱線防止等の観点から,重要な管理項目である。 現在実用化されている遊間を測定するセンサは,光学式と電磁式に大別される。 光学式は雨雪や列車走行中の振動による光軸振れの影響を受けやすい。 筆者らはそれらの影響を受けにくい空心コイルを用いた全天候型のレール遊間センサの開発を進めている。 光学式は,軌道検測車（以下,実機と呼称）に搭載可能なリフトオフ50mmを達成して実用化されている。 しかし,従来筆者らが試作したセンサのリフトオフは7mmであり,リフトオフ50mm以上を満足していなかった。本論文において,初めて電磁式で50mm以上のリフトオフに対応した遊間測定を実現する手法について記述している。